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2009年10月10日

【執筆】 現代農業11月増刊号【耕作放棄地活用ガイド】 

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2009年現代農業11月増刊号【耕作放棄地活用ガイド】に、6P執筆しました。
【気づき】の本ですので、ぜひ、ご覧下さいませ。

今回僕が取材したのは、高千穂町内にある【農業生産法人おたに家株式会社】です。この会社は、建設会社の新分野開発事業から誕生した会社です。町内の耕作放棄地を活用し、蕎麦やハトムギを生産しています。詳しくは、現代農業を読んで戴きたいのですが、飲食部門『おたに家』は、以前、パワナビで取材しました。

【おたに家】
http://www.pawanavi.com/gourmet2/archives/2008/12/post_283.html


今回取材してびっくりしたのは、建設業社の窮状です。東国原県政の入札制度改革によって、高千穂地区建設業協会加盟の建設業社のうち、五社が倒産。三社が廃業。300人以上の従業員が解雇されたとのこと。この解雇人数は、平成十九年五月時の三分の一にあたります。

厳しいとは聞いていましたが、ここまで厳しかったとは…。

西臼杵郡内の建設業従業員の六割が兼業農家なのですが、解雇者は、兼業農家から順に選ばれました。これは、農業という職があると、みなされたからです。

兼業農家にしてみれば、建設業で得た収入で、田畑を維持してきた側面がありますから、現金収入が途絶えると、そのまま田畑が維持できなくなるおそれがあります。現金収入をもとめて、町外へ出てしまうという悪循環となります。

そうなると、田畑は荒れ、山は荒れ、ましてや建設業社が力を失うと、治山治水、災害後の復旧もままならなくなり、山崩れ、五ヶ瀬川の氾濫、大規模な洪水被害へと繋がります。負のスパイラルですね。

まあ、西臼杵郡内、高千穂町だけの問題ではなく、全国的な問題ですが、今、取り組んでおかなければ、もう、経験者の技術も、知恵も、労力も、何一つ残されることなく、悲惨なことになるのではないかと危惧しています。逆説的に言うと、今ならまだぎりぎり間に合うかもといったところでしょうか。

まあ、できることは限られていますが、最近は、それに対する取り組みを具体的に考えています。小さなことからコツコツとです。また、おしらせしますね。